2度目の日系大統領誕生なるか?  ペルー

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

南米ペルーでは大統領選挙の投開票が行われています。

候補の一人は日系人のケイコ・フジモリ氏であります。

あのペルー初(中南米初)の日系大統領アルベルト・フジモリ氏の娘さんです。

当選すれば、ペルー初の女性大統領であり、初の親子2代で大統領職に就くことになります。

現在、開票はややケイコ氏が優勢のようです。

今まで2回訪れたことがある国でもあり、選挙の結果が楽しみですね。

ペルーとは

南米大陸の太平洋側に位置し、国土は沿岸地帯、砂漠、アンデス山脈、アマゾンと多様な環境にあります。

国民は半数以上がヨーロッパ系の白人と、先住民と白人の混血であるメスティーソ、残りの約半分を先住民が占めています。

さらに少数派として日系や中国系、アフリカ系がいます。

言語はスペイン語ですが、先住民系のケチュア語とアイマラ語が話されています。

南米諸国の中でも先住民文化の色濃い国であります。

80年代から左翼ゲリラのセンデロ・ルミノソなどが活動しており、未だ治安が良くない地域もありますが、ナスカの地上絵やマチュピチュ、ティティカカ湖など豊富な観光資源を有する観光大国であります。

アルベルト・フジモリ

引用元:ウィキペディア

ペルー初の日系大統領として、1990年に就任。

実はペルーの日系人達の間では、フジモリがヘマをやらかすと自分たちにも火の粉が飛んでくると思い不人気だったようです。

大統領になると、かなりの強権を発揮し、のちに自作クーデターと呼ばれる議会閉鎖と憲法停止を断行します。

フジモリ大統領を一躍有名にしたのは、左翼武装組織トゥパク・アマルによる1996年の日本大使公邸人質事件であります。

私の学生時代の出来事でしたので、よく覚えております。

事件はペルー軍コマンド部隊が強行突入し、トゥパク・アマル側を制圧し人質解放に成功します。

フジモリ大統領の果断な決断が称賛されるも、徐々に独裁的なやり方に批判が出てくるようになります。

因みに事件の10年後、日本大使公邸を見に行きましたが、余程懲りたのか死ぬほど厳重でした。もはや要塞でしたね。

写真を撮ろうとしましたが、撮ると警察に捕まるとのことでやむなく断念しました。

末期は腐敗が進行し、大多数の国民から批判を受けたことで日本に亡命し、10年に渡るフジモリ政権は終わりを告げます。

その後は逮捕・拘束・恩赦・拘束を繰り返しており、静かな余生とはいかないようです。

強権的で独裁的なリーダーでしたが、ハイパーインフレを抑え込みペルー経済を立て直したことと、麻薬組織や国内ゲリラの鎮静化や、貧困層への富の再分配を行ったことにより、貧困層からは今も支持が多いようです。

ペルー経済

日系大統領が生まれそうなペルーですが、経済状況はどうかというと、南米でも有数の資源国であることを背景に、近年は毎年4%以上の経済成長を維持し新興国の仲間入りを果たしております。

代表的な資源は金、鉛、亜鉛の他、銀は世界一の埋蔵量を誇っています。

海洋資源も豊富で、漁獲量は世界第二位です。

余談ですが、ペルーはシーフードがめちゃくちゃ美味しいです。

私の大好物セビチェ

また、前述のようにインカ時代などの先住民文化が色濃く残り、遺跡も多数ある為、観光業も盛んです。

今はコロナ禍の影響はありますが、ワクチン接種により再びペルー観光は回復するでしょう。

ペルー投資

例によってまずはETFから調べてみましたが、ペルーを対象とした代表的なETFは1つくらいでしょうか。

iShares MSCI Peru ETF【EPU】:米国籍のETFでペルー国内で上場する25銘柄で構成されています。

但し日本の証券会社では取り扱いがなさそうです。

日本からペルーに投資する場合は楽天証券で1つだけありました。

iシェアーズ ラテンアメリカ 40 ETF【ILF】:ブラジル、アルゼンチン、ペルーなどのラテンアメリカの企業を集めたETFになります。

調べるまでもなくペルーの個別銘柄は日本の証券会社での取り扱いは無さそうです。

確かに1つもペルー企業を知りませんので、日本の投資家の需要は無いでしょうね。

しかし南米投資が脚光を浴びる日はくるのでしょうか。

おわりに

この記事が公開されている頃には、ペルーの大統領が決まっているかもしれません。

もしケイコ氏が当選しても日本への影響はそう大きくありませんし、恐らく日本語は話せないと思いますが、日系大統領というだけでなんだか親近感が湧きますね。

ただ真面目な話、ケイコ氏が失政をすると本当に日本人への風当たりが変化しますので、その点ペルーに行く予定のある方は気をつけた方が良いですね。

私の友人はフジモリ政権時代にペルーに旅行した際、現地ペルー人から「お前はフジモリに似てる」という理由だけで嫌がらせを受けたそうです(本当の話)

いずれにしても、大接戦のようですのでどう転ぶか分かりませんが、新生ペルーに期待しましょう。

 

ではこの辺で、tupananchis!(テゥパナンチス!)