デフォルトするとどうなる?

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

連日ニュースが出てくる中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)問題ですが、一部オフショア債保有者への利払いが履行されなかったことが判明し、再びニューヨーク市場に影響が出始めております。

日に日に悪いニュースが出てきますね。

市場への影響はまだまだこれからでしょうか。

程よい悪影響で買い場が訪れることを期待しますが、一説には中国不動産バブルの崩壊により、日米の不動産も下落すると唱える人も居ます。

現物不動産を始め、日米のREITも保有していますので、最悪のシナリオは勘弁であります。

なんにしても、中国恒大集団のニュースに目が離せません。

同集団のニュースにより、「債務不履行(デフォルト)」の文字が記事に頻出しております。

なんとなく、意味は分かっているつもりですが、債務者に対して利払いが出来なくなることというのは分かりますが、せっかくのなので、もう少々深堀してみたいと思います。

というわけで、今回は債務不履行(デフォルト)についてざっくり簡単に解説です。

デフォルト(債務不履行)とは

債務不履行とは、契約によって約束した義務を果たさないことです。

特に国家や企業などの債券発行者が元本や利息の支払いが、破綻などにより、遅延、停止したあげく元本の償還が不能になった状態を指して使われることが多いですね。

早い話が借金した人が利息を払えず自己破産して、貸した人が元本もろとも損をする状態です。

国家は国債、企業は社債を発行して、内外からお金を集めますが、国家や企業も「倒産」するリスクがあります。

今の恒大集団は発行した人民元建て社債(オンショア)と米ドル建て社債(オフショア)の利払いが滞っている状態です。

利払いどころか、元本の償還も難しく倒産が不安視されています。

連日債権者が恒大集団のオフィスに詰めかけているようです。

債務不履行になると、当然のことながら、国債や社債を購入した金融機関、投資家などの債権者は、資金を回収することが難しくなり、多額の損失を被ることになります。

デフォルトの事例

ここでは企業ではなく、国家のデフォルトを見ていきます。

ギリシア危機

記憶に新しいギリシアのデフォルト危機であります。

当時公務員の数が労働人口の4分の1も占めており、年金も55歳から受け取れるなど、恵まれた状態でした。

ただ、これらはすべて借金で賄われており、政権交代を機に前政権の財政赤字が明らかになりました。

新政権の財政健全化計画はイマイチだった為、ギリシア国債は格下げになり、ユーロも下落。

それにつれて、財政に不安のある南欧諸国の国債も格下げになりました。

IMFやEUが厳しい財政再建政策と引き換えに金融支援を行うことで、デフォルトを回避しました。

しかし、緊縮財政や増税により長らくギリシア経済は低迷に向かいます。

デフォルト常連国アルゼンチン

続いてデフォルトの常連さんアルゼンチン。

なんと9回もデフォルトになっております。

元々はGDP世界第5位の国だったのですが、政治のゴタゴタなどのせいでいつの間にか経済が落ちぶれてしまっております。

自国通貨ペソに信用が無いため、国債を発行するにしても、ペソ建てでは資金が集まらず、やむなくドル建てのアルゼンチン国債を発行するのですが。。。

結局これで何回も債務不履行を繰り返すわけであります。

これが自国通貨建てなら、極端な話、お金を刷って支払えば良いのですが、他国の通貨建てですとそうもいきませんね。

まだまだアルゼンチンは不安定な状態が続くものと思われますので、10回目のデフォルトが起こるのもそう遠くないですね。

デフォルトでどうなる?

企業がデフォルト寸前かデフォルトになれば、公的資金の投入による危機回避、または倒産するだけですが、国家がデフォルトした場合はどうなるのでしょう?

まさか国が倒産して終了というわけにはいきません。

国家の場合はIMF(国際通貨基金)の融資が受けられます。

しかし、IMF管理国となり、債務を全部返済するまでIMFプログラムという財政再建を行います。

プログラムが終了すれば、また国債を発行することが出来ます。

IMFの管理を外れることにより、ようやく税収をIMFの口出しを受けずに自国民が自由に使えるようになります。

家庭で例えると、旦那の借金が見つかったことにより、借金が無くなるまですべてのお金を嫁が管理し、旦那が自由に使えなくなるようなものですな。

おわりに

日本は自国通貨建ての国債のため、デフォルトになる確率は極めて低いといわれております。

これは日本という国や円の信用度が高いためであります。

前述のように日本国債を米ドル建てで発行するようになると、日本もいよいよ危ないですね。

日本がそうなる可能性は限りなく低いとは思いますが。

我が国の心配は置いといて、目下の関心時、恒大集団の動向には注目であります。

前回の買い場を見送ってしまいましたので、次回は捉えたいと思います。

こんな時バフェットの名言を思い浮かべます。

「バッターボックスに立っても、絶好球が来るまでバットを振らなければいい」

野球と違って、投資はストライクを何度見逃してもアウトになりません。

待つのも投資であります。

 

ではこの辺で、アディオス!