ビットコインを法定通貨にした国 エルサルバドル

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

中米の小国、エルサルバドルがビットコインを自国の法定通貨とする法を成立させました。

国民の7割が銀行口座を持っていないことと、国外で働くエルサルバドル人の送金がGDPの22%も占めるため、ビットコインにより送金による手数料を失わずに済むようになります。

とはいえあんなにボラティリティ(変動率)の激しい通貨を法定通貨として大丈夫なのでしょうか。

1万ドル相当のビットコインを送金したら、翌日5千ドルになっていた、なんてことがザラに起きそうですが。。。

いくら自国通貨が弱いとはいえ思い切ったことをしましたね。

私も一度だけ同国を訪れたことがありますが、首都サンサルバドルでさえ、あまりに見るものが無かったため、暇すぎて映画館に入るほどでした。

かつては中米の日本と呼ばれるほど、勤勉な国民を擁する工業国でしたが、内戦により没落してしまったのだそうです。

エルサルバドル内戦を描いたオリバー・ストーン監督の映画「サルバドル」で有名です。

私も小学生の頃見ましたが、今となってはかなり古い映画です。

今回はそんな中米のマイナー国家、エルサルバドルの紹介です。

エルサルバドルとは

南北アメリカ大陸のくびれた地峡地帯の太平洋側に位置します。

中央アメリカと呼ばれる地域になりますが、日本から見ると超マイナーな場所です。

そんなマイナーな国家群の中でも、さらに知名度の低い国がエルサルバドルといえるでしょう。

国民の大半がメスティーソと呼ばれる白人と先住民の混血で占めらてます。

残りを9%の白人系と1%の先住民で構成されています。

どのラテン諸国でも一緒ですが、社会の上層部は白人系のポジションです。

俗に十四家族と呼ばれる名門一族が綿花、コーヒー農園、大企業を独占し、国家の富を占有しているといわれています。

その他の大多数の国民はラテンアメリカ諸国でも有数の貧困層を形成しています。

サッカー戦争

1969年7月にFIFAワールドカップ北中米・カリブ予選のエルサルバドル対ホンジュラスのサッカーの試合をきっかけに両国軍による軍事衝突が発生、のちにサッカー戦争の異名とるエルサルバドル・ホンジュラス間の戦争に発展します。

もちろんサッカーの勝敗だけで戦争になるわけもなく、原因はエルサルバドルの不法移民に手を焼いたホンジュラスが、不法移民を追い出す挙に出て、やむなく自国に戻ったエルサルバドル不法移民達が、ホンジュラスで虐待を受けたと喧伝したため、両国の緊張が高まっていたとされています。

そんな一触即発の中でサッカーの試合が行われましたので、当時はかなり緊張感の漂う異様な雰囲気だったと思います。

何かのきっかけで軍事衝突が起こる空気でしたので、そのトリガーがたまたまサッカーだったということでしょうか。

因みにこの戦争で両空軍により、最後のレシプロ戦闘機(プロペラ機)同士による軍事マニア垂涎の空戦が行われています。

エルサルバドル内戦

サッカー戦争以降、同国では社会主義・共産主義を標榜する左派ゲリラ、ファラブンド・マルティ民族解放戦線(FMLN)の活動が盛んになります。

引用元:telesur  FMLNゲリラ兵

やがてエルサルバドル政府軍と激突し、7万5千人の犠牲者を出すことになる内戦に突入します。

さらに当時、反共を標榜するレーガン米大統領がエルサルバドル政府を支援。

一方のFMLN側にはソ連の支援を受けている隣国ニカラグアの左派ゲリラ、サンディニスタからの支援を受けながら戦闘を続け、内戦は泥沼に嵌ります。

内戦中、アメリカCIAなどの軍事訓練を受けた右翼勢力による「死の部隊」が残虐行為を行うなど戦争犯罪を行っています。

2006年公開の「イノセント・ボイス」という映画では内戦に駆り出される少年兵が描かれています。

MS-13

戦争や内戦ばかりのエルサルバドルですが、これだけでは終わりません。

内戦により米国へ難民として逃げてきたエルサルバドル難民たちによって、他のギャング集団から身を守るため1980年前後よりギャング団が結成されます。

それが今やアメリカ最悪といわれるギャング集団マラ・サルバトルチャです一般的にはMS-13と呼ばれています。

マラ・サルバトルチャの意味はよく分からないようですが、個人的にはマラは悪、サルバドルとルチャ(闘争)を掛けた造語で「ギャングのサルバドル人の闘争」なんて意味かなとも思います。

見た目の特徴は顔面や頭部までびっしりと埋まったタトゥーであります。

引用元:カラパイア   絶対に目を合わせたくない方々です

多くのメンバーが米国で逮捕されたり、エルサルバドルへ強制送還されたことにより、ギャング組織は本国エルサルバドルにまで拡大します。

ギャングの成り手には困らないようで、貧困家庭出身者や内戦中の元兵士、元少年兵が多数構成員となっています。

アメリカ、エルサルバドルのみならず、メキシコ、中央アメリカ諸国まで組織は拡大しており、街がギャングの支配下というところもある様です。

一時期アメリカを目指す中米移民がニュースになりましたが、あれはMS-13をはじめとするギャングの犯罪や暴力から逃れるために発生したものでした。

エルサルバドル投資

さて肝心の投資ですが、これまでいいことを紹介できなかった分、少しは挽回のチャンスをと思ってはいるのですが。。。

そもそもエルサルバドルに投資する旨みが全く無いです(泣)

もちろんエルサルバドルを代表するETFがあるわけでもなく。

一応エルサルバドル証券取引所はありますが。。。

経済規模も小さく、貧しい国なので投資目線では見ることが出来ないですね。

一応調べようとしましたが、時間の無駄に気づき止めました(泣)

まとめ

戦争とギャングだけで同国の紹介は終わってしまいましたが、ラテン諸国では珍しく元々勤勉な国民達です。

うまく外資を導入できれば、発展の余地があると考えます。

それだけに治安の回復が急がれますね。

そうとう難しいとは思いますが。。。

 

それではこの辺で、アディオス!