コーカサスの富裕国 アゼルバイジャン

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

2021年に入ってサッカー元日本代表の本田圭佑選手がアゼルバイジャンリーグのネフチ・バクーというクラブに移籍したことが話題になりましたね。

どんな辺境でも自分を必要としてくれるチームがあればプレイをするために飛び込んでしまうところが本田選手の凄みですね。

多くの日本人にとってアゼルバイジャンといってもイマイチピンと来ないのではないでしょうか。

石油? その他は。。。

産油国ということを連想する方も少ないと思います。

というわけで今回はアゼルバイジャンを投資と共にざっくり解説してみました。

アゼルバイジャンとは

黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス地方に位置する国で、旧ソ連から約30年前に独立した若い国です。

古くはシルクロードの東西を結ぶ交易で栄え、現在は産油国で知られています。

人口1000万人に満たない小さな国で、住民の多くがイスラム教徒でテュルク系(トルコ系)のアゼルバイジャン語を話すアゼリー人で構成されています。

紀元前からの歴史を持つ古い国ですが、近年はロシア帝国・ソ連の支配下にありました。

アゼルバイジャン山岳地帯の風景

バクー油田

ロシア帝国時代から開発が始まり、長らくソ連の石油産出量の大半を占めていました。

第二次大戦中はヒトラーが攻略を命じたほどの重要拠点となり、その石油は大戦を通じてソ連の勝利に大きく貢献しました。

ソ連崩壊後は同国を支える主要産業となり、特にカスピ海と地中海をつなぐBTCパイプラインの建設により劇的な経済成長を成し遂げました。

そのため、首都バクーは「第二のドバイ」とも呼ばれ、未来的な建築物が次々と建てられています。

ただ、完全に石油依存の経済の為、石油価格の下落に影響されやすく、同国は現在、産業の多角化を目指しています。

首都バクーのランドマーク「フレームタワー」

ナゴルノ・カラバフ紛争

コーカサス地方は民族のモザイクといわれるほど、各民族の居住地が入り組んでおり、国境線を引くのも難しいほどです。

しかも、一つ山を越えただけで違う言葉を話す民族が住んでいるといわれるくらいの複雑さであります。

アゼルバイジャン国内にもナゴルノ・カラバフ自治州という隣国アルメニア系の人々の住む地域があり、長年アルメニアとアゼルバイジャンの間で帰属を巡って紛争が起こっています。

ソ連時代はモスクワ中央の睨みが効いてましたので、表だって対立することはありませんでしたが、ソ連の国力が弱まると徐々に対立が表面化し、ソ連末期には武力衝突に発展します。

独立後も紛争を繰り返し、アゼルバイジャン側は常に劣勢に立たされていましたが、2020年の戦闘においてトルコ製の無人戦闘航空機やイスラエル製の自爆ドローンを使った戦術でアルメニア軍を撃破し事実上の勝利を納めます。

これにより、今までアルメニア側に実行支配されていた領土の大半を奪回することに成功しました。

トルコ製無人戦闘航空機「バイラクタル TB2」

 

アゼルバイジャン投資

ナゴルノ・カラバフ紛争に勝利したアゼルバイジャンですが、投資対象としては実際どうなんでしょう。

 

残念ながら、現在は石油が減産傾向にあり、国全体の経済も低成長が続いています。

紹介した本はまだ同国が羽振りの良かった2014年に発売されています。

石油需要もこの先、どうなるか分かりませんので、同国政府も資金に余裕のあるうちに新たな産業育成をしているようです。

そこで、同国の石油産業以外の部門への投資を考えてみましたが、特に同国はIT部門に力を入れているようです。

しかし、アゼルバイジャンに投資できるETFは思った通り見つからず。。。

同国を代表するような企業も見当たりまへんな。

その他、アゼルバイジャン国際銀行の定期預金の年利が9.8%だったこともあり、一時期日本でも注目されていたそうですが、貸出の焦げ付きなどで経営難に陥ったため、現在の金利はかなり落ち込んでいるようです。

一時は投資が集中しバブルに沸いたアゼルバイジャンですが、今後はナゴルノ・カラバフ紛争によってさらに影響力の増した友好国トルコの支援により、経済の巻き返しがあるかもしれませんね。

一応ウォッチは続けていきます。

おわりに

コーカサス3国(アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン)のうち、アゼルバイジャンを紹介しましたが、いずれはこの三ヵ国をワインでも飲みながらゆっくり回ってみたいですね。

冒険投資家ジム・ロジャースの様に直接現地を訪ねて、投資の判断などしてみたいものです。

ジム・ロジャース自体は最近わけのわからないことばかりいうので、あまり彼の言うことは参考にしませんが。。。

話が逸れましたが、こういうマイナー国は昔から何故か本当に興味が湧きます。

昔は本でしか知識見識が得られませんでしたが、今はネットやYoutubeでいくらでもアップされていますので、見ればある程度その国の雰囲気がわかるのがいいですね。

 

ではこの辺で、Xudahafiz!(フダハフィズ!)