サンクコストの罠に陥るロシア

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

4回目の停戦交渉がロシアとウクライナで行われ、ようやくロシアも真面目に交渉を始める気配を見せつつあります。

株価は停戦期待から、リスクオンムードであります。

それでも、ロシアはハードルの高い要求をウクライナへ突きつけるのではないかとの見方もあります。

最初に高い要求を突き付けて、徐々に落としどころを見つけるというのは、交渉の常套手段ではありますが。。。

しかしながら、ここまでロシアを交渉の場に引き込むことが出来たのは、ひとえにウクライナ軍民が善戦したお蔭であります。

もしロシア軍が圧倒的に有利であれば、交渉のテーブルにつくことはないでしょう。

未だ首都キーウを攻略できず、重くのしかかる戦費負担と増える損害、そしてロシア経済の崩壊へのカウントダウンなど、ロシアはこの戦争で一体何がしたかったのか分からない状態に陥っております。

今回の失敗はプーチンが誤った情報に基づいて、侵攻計画を立てたことによるものとの見方が広がっています。

独裁者にはその独裁者が喜びそうな情報しか上がってこなくなる傾向がある様です。

偏った情報により、戦争を開始し泥沼にハマっております。

しかし、ここで撤退して負けを確定させてしまうとプーチンの政治生命に関わります。

ですので、どんな犠牲を払ってでもロシアは勝利しなければならくなっております。

引くに引けない状況というやつですね。

プーチンはロシア連邦を道連れにサンクコストの罠に陥っているといってもいいでしょう。

ここで止めてしまうと今まで払ってきた犠牲が無駄になってしまうことから止めることが出来ずに、さらなる犠牲を積み重ねてしまいます。

サンクコストについての詳細はこちらをどうぞ。

サンクコスト効果を意識しよう【損切の技術】

首都キーウを攻略しても、訂正交渉でウクライナ領土をガッツリ削っても結局近い将来にロシア連邦自体が崩壊するような気がしてきました。

ましてや、ウクライナに負けて撤退となった場合は、その勢いが早まるかもしれません。

ロシアは今まで軍事大国ということで、米国、欧州、中国から恐れられ一目置かれる存在でした。

しかし、実質敗戦したとなると、一気に軍事大国の化けの皮が剥がれてしまいます。

後に残るのは核兵器と天然資源だけはやたらとある大きな北朝鮮のような国という有様です。

ロシア連邦の物理的な解体というのも現実味を帯びてきそうではあります。

日本を舐めた末に負けた日露戦争とウクライナを舐めて攻めあぐんでいる今回のウクライナ戦争は共通するものがありますね。

日露戦争よりツァーリ体制は揺らぎ始め、やがてロシア革命によりロシア帝国は滅びます。

ウクライナ戦争によりプーチンが失脚し、その後国内は混乱したあげく、ロシア連邦解体となるかもしれません。

モスクワに反感を持っているロシア極東地域など独立すると、日本にとっても国益になりそうですね。

中国は潜在的にロシア極東地域を中国領と考えていますので、虎視眈々と狙うでしょう。

極東地域はそうなれば近隣の日本に助けを求めざる負えません。

日本が経済と安保協力を差し伸べることにより、北方領土の返還交渉もスムーズにいくかもしれません。

という空想ではありますが、何が起こるか分からないこの世の中であります。

極東共和国というのも10年後には出現するかもしれませんね。

 

ではこの辺で、アディオス!