¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
政府は兵器の輸出に関する防衛装備移転三原則の規制を緩和し、豪州やインド、欧州、東南アジアなど12カ国の友好国を対象に、戦闘機やミサイルなどの大型兵器を輸出できるようにする様です。
戦闘機やミサイルなどの大型兵器は開発費も莫大なコストがかかるうえ、お客さんが自衛隊に限定されると、生産数が少ないため大量生産によるコストダウンが図れません。
外国に輸出すれば、生産数を増やしてコストダウンを図ることが出来ます。
なにより兵器は売って終わりではなく、消耗部品の供給やアフターケアなどお客さん(輸入国)と末永い関係を築くことが出来ます。
インドやアフリカ諸国がロシアのウクライナ侵攻に対して、表向き中立を装っているのは、ロシア製兵器を使用しているためともいわれています。
兵器は購入すると、その購入先の国と深いつながりが出来てしまうのであります。
例えばNATOの一員であるトルコは、なぜか次期防空システムにロシア製のS400を選定して、当時の米国から制裁を受けています。
これはトルコ国内のクルド人弾圧を批判する欧米との距離を取る為、ロシアに接近したのではといわれています。
このように兵器の輸入一つで、政治やパワーバランスが関わってくるのであります。
日本政府は自国の防衛産業の保護育成と中国を念頭に置き、関係国と軍事面で強化していくことが目的の様です。
日本の防衛産業は倒産や事業撤退が増えていますので、増額した防衛費で米国製兵器を買わず、自国の防衛産業が回復する材料になって欲しいですね。
やはり、自国の防衛には自国の防衛産業の拡充が何よりであります。
日本にはそのポテンシャルが充分にあります。
特に現在は軍事と民生の両方に使用できるデュアルユースと呼ばれる技術がたくさんあり、恐らくロシアや中国、北朝鮮の兵器にも日本製の部品が使われている可能性は充分あります。
逆に民生品の方が、技術革新のスピードが速いと言われております。
ゴリゴリのサヨクの巣窟である日本学術会議が、今まで散々自国の防衛産業にブレーキをかけてきましたが、ここにきて「デュアルユースの先端研究を否定しない」と表明しました。
本当にそう思っているかは分かりませんが、公の場で表明させたことは大きいでしょう。
岸田首相も国際公約的に、日本の防衛費の増額を米国と約束しましたので、日本の防衛産業は力強く成長していきそうですね。
日本の防衛産業
軍事産業の市場規模は各国がGDPの数%使用しているのにもかかわらず、そのほとんどが人件費に消えていくため、実はそれほど大きいものではありません
日本の防衛市場の規模は1兆6000億円程度の様です。
防衛費が2倍になった場合、単純に市場規模が2倍になるとは思いませんが、国家予算が投入されますので、その恩恵は受けるでしょう。
過去に書いた防衛関連銘柄はこちらをどうぞ。
有事は防衛関連銘柄を買う防衛関連銘柄というと、有名なところでは三菱重工業【7011】や細谷火工【4274】、豊和工業【6203】、石川製作所【6208】、新明和工業【7224】などがあります。
世界で各地で紛争が勃発したり、北朝鮮によるミサイル発射など、日本周辺において危機が起きた場合に買われることが多いです。
その他にも「拳銃」のミネベア【6479】、「機関銃」の住友重機械工業【6302】、「砲」の日本製鋼所【5631】、「銃弾」の旭精機工業【6111】や日本工機【非上場】、「砲弾」のダイキン工業【6367】など有名な企業も防衛産業に関わっています。
また、三菱電機、NEC、富士通、川崎重工業、 IHI、コマツ、日立、東芝など、名だたる日本企業も軍事事業を抱え、代表的な軍需企業と呼ばれています。
現在の自衛隊は「たまに打つ、弾が無いのが、玉に瑕」と言われるくらい、慢性的な予算不足な上、その配分も人件費や正面装備に回され、備蓄弾薬が極めて少なく、有事が起こった際は数日で弾薬が尽きるといわれています。
なにより、充分な訓練が出来ないのが問題ですので、自衛隊の練度維持の為にも防衛費増額には賛成なのであります。
おわりに
良いか悪いかは別として、世界的な流れと、日本を取りまく安全保障環境の悪化の為、軍需産業はこれからの成長産業といえます。
前述のように軍用と民生用の境が無いため、民間の小さな会社がとんでもない軍事技術を開発してしまうこともありえるでしょう。
投資の観点からすると、この分野が成長するのは分かり切っていますが、個別に分散過ぎて何に投資してよいのやら分からないという状態ですね。
日本の防衛産業では輸出出来るような日本製兵器の開発生産をしているところが、投資妙味がありそうですね。
それを見極めるのが、なかなか大変ではありますが。。。
ではこの辺で、アディオス!