¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
子供の頃、地図を見るのが好きで、飽きもせずずっと眺めておりまして。
グリーンランド島はオーストラリア大陸より断然大きいのになぜ世界最大の島と呼ばれるのか不思議でした。
この地図の中央上左寄りの氷河に覆われた白い島がグリーンランドです。
いわゆるメルカトル図法では北に位置する陸地が大きく表されるというだけの話なんですが。
そんなグリーンランドが独立を模索しているという噂がありまして、少々興味をそそられて調べてみました。
グリーンランドとは
北極海と北大西洋に位置する世界最大の島です。
我々世代にとっては冒険家の植村直己が単独で北極点に到達したことで有名ですね。
元々はデンマーク領でして、今は自治政府という形でデンマーク王国に参加しております。
西暦982年に赤毛のエイリークという探検家がヨーロッパ人として初めて発見し入植しますが、15世紀頃には一旦ヴァイキングのヨーロッパ勢は全滅します。
結構古い時期にヨーロッパ人に知られていたというのが意外ですね。
グリーンランドはノルウェー領でしたが、同国がデンマーク王国の支配下に入ったことにより、デンマーク領となりました。
だだっ広い島に住民は5万7千に足らず。大半はカラーリットと呼ばれるエスキモー系の先住民と少数のデンマーク人から構成されています。
島の大半を氷床の覆われており、非居住地域となっているようです。
近年気候変動の影響をグリーンランドも受けており、同島の独立運動が勢いづくきっかけとなっているます。
資源大国グリーンランド
人口も希薄で漁業以外に大した産業も無いため、国家予算の3分の2はデンマークからの補助金で賄われています。
しかし、気候変動によりこの状況が変わろうとしています。
同島を覆っている氷床が凄まじい勢いで溶けていき、今まで阻まれていた地域で漁業が出来るようになったことで漁獲量が増大。
さらに地下に眠る鉱山資源へのアクセスが可能になったのです。
電気自動車やスマホに欠かせないレアアースを始め、石油、天然ガス、ウランが埋蔵されているとされ、新たな資源大国として注目され始めています。
グリーンランド政府も鉱山開発に力を入れることにより、今まで独立の足枷となっていたデンマーク依存の財政から脱却し、独立への財政基盤となる可能性があります。
戦略的要地
地政学的にグリーランドは氷が溶け出すことによって北極海の新航路と主にレアアースといった資源の2点により大国間の争いに巻き込まれようとしています。
まずは北極海の覇権を狙うロシアが資源、軍事的に影響を及ぼすことが出来るグリーンランドに注目しておるようです。
また、中国は世界最大のレアアース産出国という観点から、同島のレアアースを手中に収めるため、多額の投資を行い着実に影響力を延ばしています。
北極海シルクロード計画というアジアとヨーロッパを北極海で結ぶ一帯一路的な計画があるようです。
対するのはアメリカでレアアースに注目していることはもちろんのこと、国防上の理由によりグリーンランドとの協力関係を推し進めています。
トランプ政権時代にグリーンランド買収の話が持ち上がりましたね。デンマークにあっさり断られていましたが。
グリーンランド投資
同島の投資はかなりマニアック部類に入るのではないでしょうか。
もちろん人口5万人強の島で証券取引所なんてものは存在せず。。。
しいてあげるとまずはウランのETFになります。
グローバルXウラニウムETF【URA】:グリーンランドのウラン開発を手掛けるGreenland Minerals社を含むETFになります。
もう一つが、そのGreenland Minerals社【GDLNF】:オーストラリアの会社ですが、グリーンランドで希土類の開発をしています。
現在株価が0.08USドル。相当安いです。中国の企業が株式の12%を取得しているのが少々気になるのと配当は無いですが、お安いですね。
グリーンランドリゾート(株)【9656】という日本の会社がありますが、グリーンランドとは何の関係もありませんのでお間違えの無いよう(笑)
終わりに
独立する上での経済基盤を確立できそうなグリーンランドですが、鉱山資源を開発することにより環境問題が今後大きな課題となりそうです。
大国の思惑も絡らみ、なかなか独立も一筋縄ではいかないようです。
独立すれば人口密度で世界最低が間違い無しなので、地理マニア的には独立した方が面白いですね。
ではこの辺で、Baaj!(バーイ!)