TPP環太平洋パートナーシップのメリット・デメリット

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

中国がここにきてTPP加盟を申請してきました。

「一帯一路」や、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の失敗から、TPPに参加することで改めて通商交渉に関する主導権を握る狙いがあるとされています。

また、米国が再加入する前に加入しておくことで、有利な立場を築きたいためといった解釈や、日本の総裁選に揺さぶりのためぶつけてきたと見る向きもあります。

いずれにせよ、TPPの新規加入には参加国すべての同意が必要なため、日本やオーストラリアなど中国を警戒する国がいる以上、加入へのハードルは高そうです。

そもそもルールを中国が本当に守るかも怪しいですがね。。。

一時期はTPPの賛否がニュースになっていましたが、最近はあまり話題に上らなくなりました。

TPPの内容についてはあまり良く知らず、通商にかんする国際間のルールくらいの知識しかないですね。

結局、TPPは我々の生活になんらかの影響があるのでしょうか。

久々に話題にのぼりましたので、TPPについてざっくり簡単に調べてみました。

TPPとは

多国間で署名された経済連携協定であります。

多くの国はWTO世界貿易機関に加入しており、国際ルールのもと自由に貿易を行っております。

WTOが創られた背景は、各国が高い関税をかけて自国製品を守る保護主義が第二次世界大戦を招いたという反省の下に作られた機関であります。

関税や規制を緩和・廃止することにより、よりスムーズに貿易を行い経済を活性化するための試みがあります。

ETA(自由貿易協定)とEPA(経済連携協定)であります。

特定の国や地域間で一層の貿易を自由にする協定であり、WTOのルールでも例外的に認められております。

ETA : 関税や輸出入許可の条件を取り払うことを決めた協定

 

EPA : 貿易の自由化だけではなく、人の移動、投資の自由化など幅広いルールを決めた協定

ここからようやくTPPの説明にたどり着きます。

TPPはEPAを環太平洋の国々に拡大したものであります。

原則はふたつ。

例外なき関税の撤廃

 

各国のさまざまなルールやしくみの統一

つまり、加盟国間の関税を撤廃し、各国毎に異なるルールを取り払い、物が自由に行き来できるようにするための協定であります。

TPPは関税以外の分野も交渉し、対象が広範囲で例外を認めないとしています。

加盟国はブルネイ、シンガポール、ニュージーランド、チリ、マレーシア、日本、豪州、ペルー、ベトナム、メキシコ、カナダの11カ国。

アメリカはトランプ政権の時に脱退しております。

TPPのメリット・デメリット

結局TPPでなにが良くて、何が良くないのか分からないので、メリット・デメリットを簡単にまとめてみました。

メリット

関税がなくなり輸入品が安くなる。

農業国から食品を輸入すれば、食料自給率の問題を解決できる。

関税撤廃により日本製品の輸出が増大する。

医療分野では海外の高度な先進医療が受診できる。

デメリット

安価な輸入品により、自国の産業や農業が衰退し、デフレや失業を引き起こす可能性がある。

農薬等の規制緩和により、食の安全が脅かされる。

医療保険の自由化・混合診療の解禁により、国
民皆保険制度の崩壊で医療格差が広がると危惧
されている。

 

こうしてみると、長短表裏一体でTPPは諸刃の剣であります。

まとめ

メリット・デメリットを見ると、TPPが我々の生活にかなりの影響があるのが分よくわかりますね。

食物や仕事、医療など生命、財産に直接関わり合いのあることばかりです。

私は特に賛成というわけでは無いのですが、反対派の意見もよく分かりますね。

日本の農業を守りたい人にとってはTPPにより安価な農産物が大量に流入する事態はなんとしても避けたいですね。

特に米は日本人にとって神聖な作物であります。

国の経済力を米の取れ高で表したのは日本だけであります。

海外産の安い米の流入で国産米が壊滅するのは私も見たくないですね。

とはいえ一時期私は裏切って安い豪州米を食べていたことがありました。。。

あまり美味しくは無かったですが、安さはやはり魅力でしたね。。。

安価な輸入品により日本の農業や産業が衰退するのは現実としてありうるシナリオであります。

関税はこの先段階を経て完全撤廃となる流れでしょう。

デメリットばかり見ていると反対してしまいそうですが、関税が撤廃されれば、日本の企業が加盟国の市場に打って出やすい状況になり日本経済が活性化するメリットもありますので、明るい材料に期待しましょう。

 

ではこの辺で、アディオス!