社会的証明【影響力の武器】

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

今回も騙されない賢い消費者になる為に、「影響力の武器」より6つの承諾誘導の3つ目、社会的証明について解説します。

 

平たくいうと大勢の人が良いといっているものは、よく考えずに良いと思ってしまう心理です。

みんながやることは自分もまねをするということです。

それも不確かな時ほど、その他大勢の他者の行動に依存してしまいます。

他者がもたらす力

1人の人が、空を見上げていると、その数が2人になり、3人になり、やがて大勢の人が空を見上げているという現象があります。

募金箱の見せ金、行列のサクラ、お笑いの観客やスタッフの笑い声。

または、口コミ、大ヒット!、人気No1などを強調した文言は社会的証明の原理を基礎としたテクニックですね。

例えば何かをネットで購入する時、口コミが良いのもの、高評価のもの、一番売れているものを選ぶことが多いと思います。

これは知らず知らずのうちに社会的証明の原理に嵌っているということです。

もちろん、この原理を多用していることが、全て悪いわけではありません。

ほんとうに良い物も中にはありますので。

この原理を意図的に使用しているものもありますので、注意が必要であります。

また、1964年に起きたキティ・ジェノヴィーズ事件では、大勢の目撃者がいたにもかかわらず、誰も警察に通用せず被害者は殺されてしまいました。

これは社会的証明の原理の一種、傍観者効果ともいわれ、多くの人が目撃したせいで、逆に誰も行動を起こさなかったといわれています。

大勢の人に助けを求めるときは「誰か助けて」ではなく、「そこの赤い服のあなた!助けて下さい」と指名したほう助けてもらえる確率はぐんと高まります。

私のまねをしなさい・・・・サルのように

前述のように不確かな時こそ、社会的証明の原理が強く作用します。

どうしていいか分からない時などは他人を参考にして行動したりしますよね。

さらに自分と似た人がいればその人を一番参考にすると思います。

要するに人は自分と異なる人より、類似した人の行動に従いやすい傾向があります。

普通の人々に商品を売り込もうとするコマーシャルは素人的な人を起用していることが多いですね。

もしアメリカに旅行に行った時に不確かな場面に遭遇した場合は白人や黒人より、アジア系の行動を参考にするのではないでしょうか。

仮に他の日本人旅行者がその場にいてくれれば絶対にそちらをマネしてしまいますね。

ただ、他者との類似性は負の影響もあります。

なんと自殺や事故の報道があった直後は自殺や事故の件数が増えるそうです。。。

しかも恐ろしいことに、例えば自殺した人が若い人だった場合は若い人の自殺が増え、高齢者の場合は高齢者が増えるようです。

類似した他者の影響力が起こしたもっとも恐ろしい事件が、1978年のジョーンズタウン人民寺院集団自殺事件です。

人民寺院は宗教団体のような組織で元々、アメリカに拠点がありましたが、カリスマリーダー、ジム・ジョーンズ師が多くのメンバーと共に南米ガイアナのジャングルを開拓し移住しました。

脱会した信者を殺害したことから、殺人事件で逮捕され、人民寺院での地位が無くなることを恐れたジョーンズは信者たちに集団自殺させることにより人民寺院を終わらせることにします。

驚くことに信者たちは粛々と死を受け入れたといいます。

しかも918人もの大勢の人がたった1人の人物の要請に従い自殺をしています。

これはガイアナという異国に移り住んだことで、特定の他者、類似した他者、つまり寺院のメンバーの行動に無条件に従いやすい環境が出来上がっていた為でした。

おそらくアメリカに拠点があったままであれば起こらなかったといわれています。

まとめ

社会的証明の原理がもっとも強く働く時は、ある状況において不慣れで不確かな気持ちを持っている時です。

そういう時こそやみくもに社会的証拠を信頼することなく、ちょっと周りを見渡すくらいの些細な注意をして見ることです。

そうすればコロナ時のトイレットペーパーやティッシュの買占め騒ぎのようなデマに巻き込まれることもないでしょう。

みんながそうしている時は、何も考えず同調するのではなく、一旦立ち止まって自分自身で考えてみることですね。

 

ではこの辺で、アディオス!