ウクライナの平和憲法

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

いよいよゼレンスキー大統領が日本で演説をします。

結局国会では無く、議員会館で行うそうですが、日本としても紛争当事国の国家元首による初の演説ですので何を言うか楽しみであります。

米国議会における「真珠湾」発言には失望しましたが、日本では「広島・長崎」に触れるのでしょうか。

個人的には日本国憲法第9条をありがたい経典みたいに拝んでも、国の防衛には無意味なことを指摘して欲しいですが、そこまで調べる時間はないですかね。

日本とウクライナは地政学的に非常に共通点があるようです。

共に近くに核を持つ専制国家と接しており、領土を外国勢力に浸食されている反面、他国を侵略する意図のない平和国家であります。

実はウクライナ憲法にも日本国憲法第9条に似たような条文があります。

これだけウクライナが一方的に侵略されているのにも関わらず、未だに9条を掲げる平和憲法さえあれば戦争を防げるとうそぶく輩がいます。

私の知り合いの反ワクチン論者で陰謀論者さんなどは、ロシアの民間人攻撃がフェイクだとしています。

民間人が攻撃されていることを理由にして憲法9条を改正しようとする政府の陰謀なんだそうです。

もう、なんだかなぁという感じであります。

話はひとまず戻して、実際にウクライナ憲法を見てみましょう。

ウクライナ憲法第17条

1996年に制定されたウクライナ憲法の第17条において、日本国憲法第9条に類似した記述がありました。

17条全文

主権及び領土の保護、経済及び情報の安全性の保護は国の最重要機能であり、国民に対する責任でもある。ウクライナの防衛、主権の保護及び不可分にして不可侵である領土の防衛はウクライナ軍に一任する。国の保安及び国境の防衛は、それぞれの軍組織及び法執行組織が行い、その組織及び活動は法によって定める。ウクライナ軍及びその他軍事集団は、国民の権利と自由を制限してはならず、また憲法を無視した行動は禁ず。国は、ウクライナ軍及びその他軍事集団に属するものとその家族を社会的に保護する責任がある。法に反する軍事行動は認めない。他国の軍隊の駐留は認めない。

法に反するとは国際法のことでしょうか。

いずれにしても他国に対する侵攻は憲法により禁止されております。

また、外国軍隊の駐留も認めないとしています。

残念ながら、ウクライナ戦争以前にもクリミアはロシア軍が、ドンバス地方は親ロシア勢力が駐留しております。

しかし、仮にNATOに加盟できたとしたら、憲法を改正してNATO軍を駐留させていたのでしょうか。

いずれにしても憲法によってウクライナ軍が外征型の軍組織では無く、国土防衛を任務とした軍隊という位置付けにあることが分かります。

比較に日本国憲法も見てみましょう。

日本の平和憲法

まずは意味不明な日本国憲法の全文より。

日本国憲法前文

平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

 

北方領土を不法占拠し、頻繁に領空、領土侵犯をし、現在ウクライナを侵略中のロシア。

尖閣諸島の領有権を主張し、領空、領土侵犯、日本を敵視する反日活動を続ける中国。

過去に日本人を拉致し、ミサイル発射実験を繰り返す北朝鮮。

竹島を不法占拠し、自衛隊機にレーダー照射したり、国民に強烈な反日教育を行う韓国。

強固な同盟国であるが、自国の国益次第では簡単に見捨てる可能性のある米国。

などなど台湾以外の国はアメリカは多少まともとはいえその他の国は碌な国が日本の周りにはいません。

お世辞にも平和を愛する諸国民ではないですね。

こんな周辺国を信頼して、日本の安全と生存を保持しようとしているなんて、狂気の沙汰であります。

第9条

1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 

永久に放棄した処で、相手がどうしても武力侵攻したいとなれば、こちらの不戦の決意などは何の役にも立ちません。

過去にも第二次世界大戦で中立国のベルギー、ルクセンブルクがドイツ軍に侵略されており、大国の意思の前では小国の中立の意思などあっけなく蹂躙されます。

そもそも「正義と秩序」が今回の戦争によって破綻しております。

国連もこの戦争を止めることは出来ませんでした。

国際社会の秩序を守る立場の常任理事国が侵略の当事者ですので、もはや国連の存在意義が無くなりましたね。

おわりに

最近この手の話題ばかり取り上げていますが、本当に国が無くなり、他民族の支配を受けるとなると我々国民は途端の苦しみを味わうことになります。

人権は無くなり、ロシア語又は中国語を強要されることになり、抵抗すれば容赦なく弾圧されます。

私有財産でさえどうなるか分かりません。

資産形成も日本という安定した国家が存在しているからこそ、安心してできることであります。

今回の戦争で、侵略国が核保有国の場合、米国は手を出せないことが判明してしまいました。

台湾や尖閣に中国が侵略戦争を仕掛けてきた時に、米国が軍事介入しない可能性も高く、益々自主防衛の重要性が高まっております。

比較三原則、憲法の見直しを是非次の選挙の争点にして頂きたいものです。

それにしても、「ゼレンスキー大統領が降伏せず抵抗し続けるせいで無辜の民が犠牲になっている」と主張する人が居ますが、なぜ「プーチンが攻撃を続けるせいで民間人に犠牲が出ている」と考えられないでしょうか。

実に不思議な思考回路であります。

 

ではこの辺で、アディオス!