詐欺の見本!?【オズプロジェクト仮想通貨巨額詐欺事件】

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

またまた仮想通貨による投資詐欺事件が起きましたね。

事件を起こしたのはオズプロジェクトという投資で、全国で66億円以上もの被害総額ともいわれています。

1万5千人以上が被害に遭ったとされています。

金額もそうですが、人数も凄いですね。

一人当たりで割ると44万円くらいですかね。

44万円でも1万5千人が参加すると凄い金額です。

被害に遭ったのは高齢者が多いようです。

自業自得とはいえ、退職金や老後の大事な生活資金を投入した人もいたかと思います。

私も騙されない為に、なぜこんなにも大勢の人たちが簡単に騙されてしまったか、これは是非とも研究しないといけませんね。

オズプロジェクトの手口

オズプロジェクトは「自分が投資したお金をAI・人口知能が複数の暗号資産で運用してくれる」というものです。

「AIが最適な売買を判断し4か月後には元本が2.5倍になる」や「1000日間に毎日配当を受けることが出来る」というのが謡い文句のようです。

もし100万円を運用して4ヶ月で250万になったらやばいですね。利回り250%ということでしょうか??

株の一般的な平均利回りは3~5%、投資の神様ウォーレン・バフェットでようやく平均利回りが20.9%です。

株で同じように儲けようと思ったら、相当運良くテンバガー株に集中投資すれば、万に一つイケるかもしれないくらいの成績です。

相当リスクを取らないと、叩き出せない数字であります。

また、配当を毎日受け取れるというのも訳がわからないですね。

配当の出る仮想通貨を未だに聞いた事がありません。

どうやって配当を出すつもりだったのでしょうか。説明をぜひ聞いてみたいものです。

勧誘は主に主犯格たちが「認定講師」としてお決まりのセミナーを開催していたようです。

言葉巧みに勧誘されれば、その場の興奮した雰囲気とも相まって我先にと出資してしまうかもしれませんね。

主犯格の一人は「詐欺評論家」を自認していたようです(笑)

さらにはネットワークビジネスとして、客が知り合いを勧誘していき、被害が拡大したようです。

詳しくは分かりませんが、勧誘に成功した場合の報酬が100%だそうです。

つまり、新規会員の支払った総額が全て勧誘者に渡るという事です。

どれくらいの金額を払うのかよくわかないのでなんともいえませんが、一般のネットワークビジネスでも100%還元という事はないでしょう。

結局オズプロジェクトは配当や満期になっても入金がなく、「運用がうまく行っていない」「返金する」との連絡があるも、結局ほとんどの人が返金されず、終わりを迎えたようです。

返金すると見せかけて時間稼ぎをして高飛びする予定が、コロナ禍の為、海外に逃げきれなかったのでしょうか。

66億ものお金をたった4人では使い切れないでしょうから、まだ、相当数残っていると思います。

少しでも被害に遭った方の手元に戻ることを願うばかりです。

他の詐欺との共通点

共通点を探すというよりも、詐欺の教科書、または詐欺の見本のように絵に書いたような詐欺話です。

まずは非常に分かりやすいポンジスキームの典型です。

ポンジスキームとは

出資してもらったお金を運用すると見せかけて、

実際は運用せず、集めたお金から配当と偽って渡すこと。

自転車操業に陥る為、最終的に破綻する。

オズプロジェクトはソフト上のポイントを加算することで、運用がうまく行っているように見せかけていました。

実際に運用していない点と、異常な高利回り、異常な還元率100%など破綻前提ともいえるシステムなのでポンジスキームの典型といえるでしょう。

次に希少性の罠によってターゲットをはめています。

希少性についてはこちらをご覧ください。

希少性【影響力の武器】

講師の一人がこういって被害者を煽ったようです。

「今からでも遅くないです。8月末で募集が終了します。もう一瞬で、伝説のネットワークビジネスになります。本当にみなさんは、後でこの会社に感謝することになりますから」

8月末で終了するというところがミソです。

今を逃すとチャンスが2度とこないと思わせる昔から使われる古典的なテクニックであります。

そして最後がサンクコストの罠であります。

サンクコストについてはこちらをご覧ください。

プロスペクト理論【損失を恐れる方】

2018年頃から怪しいといわれておりましたが、返金を匂わせ時間稼ぎに成功しております。

これは出資者たちが自分が詐欺被害に遭ったとは思いたくない心理、つまり損したくないという心理を巧みに衝いております。

なかなか人は損失を確定できない生き物であります。いわゆる損切をするのが難しいものです。

詐欺案件であっても勿論同様の心理が働き、騙されているのがほぼ分かっていながら、心のどこかで「でもそんなはずはない」と思い込もうとします。

おわりに 騙されないために

なぜ、オズプロジェクトに大勢の人たちが騙されたか?

結論は投資に対する理解不足が招いた結果ではないでしょうか。

おそらく日常的に株式投資をしている人は逆に騙されるのが難しいほどの案件であります。

月並みの表現になりますが、正しい投資知識を身につけることが投資詐欺被害に遭わない為には必須であります。

また、短期間でお金持ちになりたいという人間の欲望がギャンブル的な投機に走らせ失敗を招きます。

「4ヶ月で2.5倍」の謡い文句により刺激したことが、この詐欺が成功(?)した理由であります。

投資の神様ウォーレン・バフェットの「ゆっくりお金持ちになりたい人はいない」という言葉を今こそ思い出したいですね。

世の中にはまだまだ捕まっていないだけの現在進行形の詐欺案件が横行していますので大事なお金を失わない為にも気を付けましょう。

 

ではこの辺で、アディオス!