¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
中南米好きな私ですが、ソフトバンクグループが結構な額の投資を中南米にしていたとは知りませんでした。
この地域はあまり注目されておらず、どちらかというとアフリカの方が最後のフロンティア的扱いを受け期待されておりますので、ソフトバンクGの投資は意外でありました。
ソフトバングGはラテンアメリカ大陸に魅力があるとしています。
中南米好きとしては、同地域に投資されるのは嬉しいですが、その反面「投資して大丈夫なの?」と思ってしまいますね。
実際、中南米、特に在住経験からメキシコ好きではありますが、投資となると少々二の足を踏んでしまいます。
同社はどこに勝機を見て巨額の投資を決めたのか、少々気にはなりますので今回はソフトバンクGの「ラテンアメリカファンド」を見ていきましょう。
ラテンアメリカファンド
2019年3月7日にソフトバンクGは中南米のテクノロジー・スタートアップ企業を対象に50億ドル(約5480億円)のファンドを立ち上げると発表しました。
中南米地域のテクノロジー企業だと、まだまだ世界的に有名な企業は無いですが、同社は虎視眈々と狙っていたということですね。
孫正義氏は「ラテンアメリカは経済的に世界でもっとも重要な地域のうちの1つで、ソフトバンクグループはこの地域の何億もの人々に恩恵をもたらすようなテクノロジーの導入を引き続き促進していきます」とし、続けて「ラテンアメリカにはとても多くの革新と創造が起こっており、かつてないほどの大きなビジネスチャンスがあると確信しています。ラテンアメリカは戦略上とても重要であることからマルセロの指揮下において私たちのプレゼンスやコミットメントを強化することとしました」と語っております。
マルセロというのはソフトバンクグループの副社長執行役員でCOOのマルセロ・クラウレ氏でソフトバンク・ラテンアメリカ・ファンドを率いています。
結果的にこのラテンアメリカファンドは成功したため、2021年9月14日に二つ目のファンドである「ラテンアメリカファンドⅡ」という30億ドル(約3290億円)のファンドを発表しています。
同社は益々中南米投資にのめり込んでいるといったところでしょうか。
ラテンアメリカ投資の魅力
ソフトバンクGが中南米に投資を決めた理由は何だったのでしょうか。
同地域は元来あまり裕福とは言えませんでしたが、他の地域と同様年々経済発展しており、新たな中産階級が1億4500万人も誕生しております。
この新たな消費階級に対して、同地域では満足なテックサービスが受けられていないとされています。
また、多くのスマホ保有者やインターネットの利用時間が多いことから、デジタル化が受け入れられやすい土壌もあり、テックサービスの空白地帯として、相当なビジネスチャンスがあるとソフトバンクGが判断したのでしょう。
同地域は人口が世界の1割を占め、GDPが中国の2分の1に相当し、インターネットの利用者は3億7500万人、スマートフォンも2億5000万人と米国を上回るといいます。
テックサービスを提供する企業としては中南米地域は潜在的な需要をまだまだ掘り起こせるブルーオーシャンという事であります。
主な投資先
中南米に特化したラテンアメリカファンドの主な投資先の企業になります。
企業名 | 所在国 | 事業内容 |
RAPPI(ラッピ) | コロンビア | 宅配アプリサービス |
Loggi(ロッジ) | ブラジル | 宅配バイク便 |
Clip(クリップ) | メキシコ | 決済会社 |
Gympass(ジムパス) | ブラジル | フィットネスジム |
Creditas(クレジタス) | ブラジル | オンライン金融会社 |
Banco Inter(バンコ・インター) | ブラジル | オンライン金融 |
Volanty | ブラジル | オンライン中古車販売 |
madeiramadeira(マデイラ・マデイラ) | ブラジル | ECサイト |
QuintoAndar(キントアンダール) | ブラジル | 賃貸住宅 |
Buser(ブーゼル) | ブラジル | チャーターバス配車 |
Kavak(カバック) | メキシコ | 中古車販売 |
Olist(オリスト) | ブラジル | EC仮想店舗インテグレーター |
VTEX | ブラジル | eコマース支援 |
Uala(ウアラ) | アルゼンチン | 個人資産管理アプリ |
Konfio(コンフィオ) | メキシコ | 中小企業向け銀行 |
AlphaCredit(アルファクレジット) | メキシコ | 中小企業向け金融 |
聞いたこともない企業ばかりですが、サービス内容を見るといかにも新興のスタートアップ企業という感じであります。
一つ一つの企業を調べてみるのも面白いかもしれませんね。
おわりに
中南米好きを公言している割には、投資先としてあまり魅力を感じていなかった自分を恥じてしまいます。
ソフトバンクGが投資を判断するに至った魅力ある新興企業がこんなにあるとは思いもよりませんでした。
10数年前はこのまま発展から取り残されていく地域だと思ってましたが、時代は変わるものですね。
果たしてソフトバンクGのねらい通りになるのでしょうか。
個人的には中南米には頑張って欲しいですね。
ではこの辺で、アディオス!