故渡辺裕之氏の投資失敗とは?

¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。

肉体派俳優として知られた、俳優渡辺裕之さんが5月3日に亡くなられました。

若い頃からイケメンマッチョで、近年はいぶし銀の渋さが加わり、お世辞でもなく私が歳を取った時の手本のお一人でありました。

それだけに今回の突然の死は残念であります。

死因はどうであれ、ご冥福をお祈りいたします。

生前いろいろ悩まれていたそうですが、中でも投資でかなりの損失を出していたようです。

損失金額は1億円以上に上り、準自己破産申立をしていたとか。

投資家の端くれとしては、一体どんな投資をしていたか気になるところです。

というわけで、私も同じ轍を踏まない為にも、少々掘り下げてみました。

ジェスティオン・プリヴェ・ジャポン詐欺事件

名前からして既に怪しさがプンプン匂っております。

主な手口はジェスティオン・プリヴェ・ジャポンの社長秦右時(はたゆうじ)率いる詐欺グループが、ホテルオークラで、有名な出版社D社の「スイス銀行体験記」などという本の出版記念講演会を開催し、それをD社が投資家を勧誘したそうで、投資家達もまさか秦右時の勧誘セミナーだとは思わなかったようです。

プライベートバンクでの運用体験を著者が語った後、海外投資のあり方に関する議論となり、白熱した質疑応答となり、最後にGPJのスタッフが豪華パンフを配って投資勧誘。

こうした演出に魅せられた投資家は、疑いもなく投資詐欺に引っかかってしまったようです。

海外のプライベートバンクを使った高利回りを謳い3ヶ月で60%の利回りも可能と謳っており、実際に1回目の配当は振り込まれたようです。

60%ですので、1000万円預けると600万円返ってくる計算になります。

月利20%ということになりますが、実際投資をやっている人が見れば、秒で詐欺と分かる利回りであります。

何をどうやったら、こんな高い利回りが叩き出せるのでしょうか。

ドルやユーロを高く売ることが出来る独自のルートを持っているという投資話の様ですが、全く分からないですね。

つまり、説明不要の典型的なポンジスキームであります。

当然のことながら、1回目の配当以降は支払われなくなり、後はお決まりのルートであります。

2006年、秦右時は詐欺の疑いで逮捕されます。

2002年から2005年にかけて1600人以上から約320億円をだまし取ったとされています。

渡辺裕之氏もその一人だったようです。

渡辺氏とジェスティオン・プリヴェ・ジャポンとの関わり

知り合いの投資家からジェスティオン・プリヴェ・ジャポンを紹介され、3回にわたり個人で計1億2千万円、自身が社長を務める会社で800万円投資していたようです。

そのうち配当として支払われたのは、1000万にも満たない金額だったとか。

社長個人とも面識があり、同社が催した100人以上の顧客を集めた「カリブ海クルージングツアー」では司会を務めています。

このことから、ご本人はギャラも発生しているため否定されていますが、同社の広告塔と疑われることになります。

あくまでも客観的な意見ですが、有名な俳優さんが司会を務めたとなると、顧客は信用してしまうので、詐欺の片棒を担いだと思われても致し方ないのかなと思わざる負えません。

結局、同氏は投資金額の返還を求めたものの、同社は破産したため1億円以上の損失が確定し、同氏ものちに「社長にだまされたと思う」と語っています。

おわりに

渡辺氏ほどの人でもこのような詐欺被害に遭ってしまってますが、やはり心の隙間の様なものがあったようです。

同氏の場合は、俳優業という安定収入の無い職業による、将来への不安が常にあったそうで、そこを投資詐欺に付け込まれてしまったのでしょう。

結果として、命の次に大事なお金を失う結果となってしまっており、これが原因かどうかは分かりませんが、その命まで失うことになってしまいました。

渡辺氏は1億円失っても、まだ余裕はあったのでしょうが、私のような弱小投資家が1000万円も失ったとすると、再起不能なダメージを負ってしまいます。

改めてうまい儲け話には気を付けようと思う今日この頃であります。

 

ではこの辺で、アディオス!