¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入に慎重だった米国が、ついにデジタルドルの研究を支持する大統領令にバイデンが署名しました。
導入のメリット、デメリットを調査し、デジタル通貨の覇権について主導権を得る狙いがありそうです。
先行している中国のデジタル人民元への対抗や、暗号資産がロシア制裁の抜け道になることを封じる狙いがあるそうです。
これにより、各国ともデジタル通貨導入が加速しそうですね。
ブレトン・ウッズ体制以降、ドルは世界の基軸通貨として君臨してきました。
今でもドル決済は世界の40%以上を占めています。
ロシアもこの決裁システムから締め出されたら苦しいはずです。
因みに円決済は2.58%であります。
アメリカを始め世界の中銀がデジタル通貨発行に舵を切るのにはどんな背景があるのでしょうか。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)
現在デジタル通貨を発行し、運用開始している国にバハマとカンボジアがあり、中国、スウェーデン、ウルグアイは導入に向けた実証実験の段階であります。
メジャーな通貨である、米国ドル、欧州ユーロ、英ポンド、日本円などは実証実験を始めているものもありますが、導入に慎重な通貨もあります。
そもそも各国がデジタル通貨への取り組みを強化し始めた背景には、ビットコインや民間企業の発行する暗号通貨への警戒感からであります。
特に旧フェイスブックのメタが取り組んでいた「リブラ」に代表される民間企業による暗号資産は技術上の安全性、安定性、マネーロンダリングへの利用、個人情報の取り扱いや、金融政策への影響などが警戒されております。
要は今まで通貨の発行権は国家のみに与えられていましたが、それがいち民間の企業がお金を自由に発行することを警戒しております。
フェイスブックなどは20億人以上のユーザーがいますので、仮に半分がリブラを使用したとしても10億人以上の人がリブラを使用することになり、発行元のメタの影響力は国家を凌駕しかねません。
そこで、各国中央銀行が先んじてデジタル通貨の発行を推し進めております。
デジタルドルの国家政策
米国のデジタルドルにおける6つの主要な優先事項にわたるデジタル資産の国家政策になります。
以下、IT系ニュースサイト、ITmediaより。
- 消費者と投資家の保護
- 金融の安定
- 違法行為
- グローバルな舞台での米国の競争力
- 金融包摂(経済的に不安定な状況にある人々が基本的な金融サービスにアクセスできるよう支援すること)
- 責任あるイノベーション
基軸通貨の地位を狙うデジタル人民元への対抗と、ロシア金融制裁の抜け道封じ、マネーロンダリング対策が主眼とされていますが、やはり中国との基軸通貨の覇権争いが主眼かと思われます。
個人的には人民元決済が多少は増えるかもしれませんが、米ドルの支配はこの先も揺るがない気もしますね。
中南米の国々では普通に米ドル紙幣が流通しており、エクアドルなどは自国通貨を放棄し米ドルを基軸通貨としています。
紙幣が無くなるとは考えにくいですが、デジタル化された場合こうした国々はどうなるのでしょうか。
おわりに
世界各国の中銀が通貨のデジタル化を推し進めていますが、もちろん便利になる反面、現金にはあった匿名性が失われることにもなります。
つまり、現金の場合は中銀が発行し、人の手に渡ってしまえば、その先の流通経路は追跡不可能であります。
しかしながら、デジタル通貨はその気になれば、すべてを把握することが可能であります。
お金の流れが追跡できますので、不正な資金の流れも分かりますが、その反面、国家に情報を把握されるということもあります。
個人が何にどれくらい使ったということが丸裸にされてしまいますので、ちょっと気持ち悪いですね。
特に中国やロシアのような専制国家では国民を監視するツールとして使われるかもしれないですね。
諸刃の剣にはなりえますが、デジタル化の流れは止められないので、我々としてはこうした流れにうまく付き合うことであります。
ではこの辺で、アディオス!