¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
今回も騙されない賢い消費者になる為に、「影響力の武器」より6つの承諾誘導の5つ目、権威について解説します。
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よく日本人は肩書や学歴にこだわるといわれますが、日本人だけではなく、全人類共通の心理的現象であります。
専門家や医師、先生と呼ばれる人に対しては我々一般人は特に弱いですよね。
このコロナ禍でも先生と呼ばれる人の意見は強いです。
つまり、偉い先生や専門家のいうことは自分でよく考えもせず、正しいことであると思ってしまうことがあります。
これは自分で考えずに専門家の意見に無意識に影響されて行動してしまう自動的反応のひとつであります。
ネットショップで商品を選んでいる時、専門家のおススメやプロが愛用などの広告があるとつい選んでしまいますよね。
また、SNSでプロフィールが立派な人の発言は一目もニ目も置かれます。
一旦自分に権威を付けてしまえば、人々を従わせることができる強力な武器になります。
権威への盲目的服従
有名な実験にミルグラム実験があります。
別名アイヒマン実験とも呼ばれます。
閉鎖的な状況において人はいかにして権威者に従うか心理状況を実験したものであります。
内容は簡単にいうと教師役(実験対象)と生徒役(実験側の仕込み)分かれ、問題を間違えると生徒に電流を流し、次第に電力を強力にしていくというもの。
実際に電流は流さずに生徒役が苦しむ演技をします。
教師役が電流を流すのをためらうと、白衣を着た人物(権威者)が「続行してください」や「あなたに続行して頂くことが重要です」などと通告します。
この実験の結果、実験の中止を申し出る人もいたようですが、大半の人が実験を続行したそうです。
第二次大戦中、実は小心者であったアドルフ・アイヒマンがユダヤ人を強制収容所へ粛々と送り込んだのは単に職務に忠実なだった為といわれています。
また、近年中国の高速鉄道で人を轢いたにも拘らず、18分の停止後そのまま運行させた運転士がいましたが、勝手に止める判断が出来なかったか、又は上からの処罰を恐れたということでしょうか。
権威へ服従すると、自分の頭で考えなくなってしまい、とんでもないことを仕出かしてしまうことがあります。
権威に従うのは時に気持ちが良く、時に危険性を伴います。
権威付けは内容より姿形
詐欺の名人は権威を示す肩書や服装、装飾品、車などで自分を飾ります。
そうすることで、容易にターゲットから権威者であると認められます。
面白いことに肩書によって知覚に影響を及ぼすこともできるようです。
ある大学でクラスごとに一人の男性を紹介します。
1番目のクラスでは学生と紹介され、2番目のクラスでは実験助手、その他のクラスではそれぞれ講師、准教授、教授として紹介します。
部屋を出た後に、彼の身長を学生たちに推測させると、肩書が上がるごとに1.5センチ身長が伸びたそうです。
教授の場合は学生より6センチも身長が高く見えたそうです。
また、服装は重要な役割を担っており、高級スーツ、白衣、制服を着ているだけで権威の影響力を行使しやすくなります。
まとめ
相手が権威の影響力を使ってきた場合どう対処すればよいのでしょうか。
なにがなんでも権威にたてつくのも得策ではありません。
病気なのに医者のいうことを全く聞かないわけにはいかないので。
権威者はその道のプロであり、知識見識の乏しい自分より格段に正しい判断が出来ます。
本書では「この権威者は本当に専門家なのか」と「その専門家は、どの程度誠実なのだろうか」の2点の質問を自分にすべきといっております。
難しいのは一見自分の利益にやや反することをいうとこで誠実さをアピールする権威者もいます。
自分が誠実であることを印象づけて相手からの信頼を得る戦術であります。
少しでもおかしいなと思ったら、権威者の専門性の証拠に目を向けることと、どの程度公明正大で誠実かを見極めることが肝要であります。
そうはいってもなかなか難しいですけどね。。。
ではこの辺で、アディオ!