¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
5月5日のニューヨーク市場が荒れ模様でしたので、翌6日の東京市場は下落すると見てておりましたが、意外なことに全然下がらず堅調でありました。
ダウ先物は下落していたにも関わらず、なんと終値で185円のプラスでした。
日経が堅調な理由が未だによく分かりませんが、どうも英国での岸田首相の発言が日本株を援護射撃したのではといわれております。
英国ロンドンの金融街シティにおいて講演した岸田首相は「新しい資本主義」の具体的なプランとして「資産所得倍増プラン」をぶち上げました。
人材投資や先端技術開発にも積極的に取り組むとし、「安心して日本に投資してほしい。インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼びかけたそうです。
2013年9月にニューヨークの証券取引所で投資家達を前に講演した安倍元総理の「バイ・マイ・アベノミクス(アベノミクスは買いだ)」を思い起こさせますね。
恐らく安倍さんを意識したものなのでしょう。
朝のモーサテでパックンが、英語的に個人に投資を呼びかけるのは変に聞こえると言っておりましたが、インベスト・イン・ジャパンといわず、キシダにしたのは、ジャパンだとありきたりですし、自分の名前を入れたいというのもあったのかなと邪知してしまいます。
その具体的な中身が資産所得倍増プランなのだそうです。
今まで金融所得課税を筆頭に投資家いじめのような発言ばかりしていましたが、180度転換したかのような発言になっております。
投資家には人気がありませんが、岸田さんの支持層は投資とは無縁の人が多いようなので、参院選対策という感じても無さそうです。
気になるプランの中身とは一体どういうものなのでしょうか。
資産所得倍増プランの中身
簡単にいうと日本に貯蓄として眠る個人の金融資産約2000兆円をどうにかして、投資に回そうという考えであります。
目新しさはありませんが、政府が今まで声掛けしていた「貯蓄から投資へ」の延長線上にある政策ですね。
2000兆円の内、1%の20兆円だけでも株式市場に流れ込めば、大変なインパクトになります。
但し少額投資非課税制度(NISA)の拡充や預貯金を資産運用に誘導する仕組みの創設を上げておりますが、具体的内容についてはまだまだこれからという感じであります。
個人的にNISAは大いに関係ありますので、さらに使い勝手がよくなればいいですね。
預貯金を資産運用に誘導とありますが、日本の預金者はリスクを極端に嫌がりますので、株式や投信に誘導するのは難しいでしょう。
そうなると、低リスクで運用できる国債ということになりそうですね。
確かに預金より利回りがよく、日本国債ならデフォルトリスクもほぼありえず低リスクであります。
そして、国も日本国民に国債を買ってもらえてうれしいという、一石二鳥の策ですね。
勝手な想像ですが、国債への誘導が現実的であります。
しかしながら岸田首相は株式の配当などにより資産所得を倍増させることを目指しているとのことなので、実際のところはよくわかりませんね。
また、課税については一言も触れていませんので、金融所得にたいする課税についてどういう心積もりか気になるところであります。
おわりに
2000兆円ともいわれる個人の金融資産ですが、結局は金融資産を有しているのは富裕層か高齢者層に偏っており、貯金の無い人には資産所得倍増プランの恩恵は全く無さそうですね。
金持ち優遇政策と批判される可能性は高そうです。
良いか悪いかは別として、大量のお金が株式市場に流入するのは日本経済全体にとって悪いことではありません。
また、国が投資に対する優遇をするのであれば、批判するのではなくとことん利用するだけであります。
「無知は罪なり」であります。
誰も親切丁寧に教えてくれるわけでは無いので、自分から情報を取りにいかねばなりません。
この岸田政権の「資産所得倍増プラン」は要監視であります。
新たな情報がありましたら、アップデートしたいと思います。
ではこの辺で、アディオス!