¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
仕事と家庭の事情でブログをサボっておりましたが、まあ、たまには良いでしょう。
さて台湾が加盟を申請し、中国まで加盟を申請したTPPですが、実はそのTPPより注目を集め始めている自由貿易協定がありました。
それが東アジア地域包括的経済連携であります。
略してRCEP(アールセップ)というのだそうですが、あんまり聞いた事無かったですね。
2020年11月15日に合意に至った比較的新しい経済圏であります。
いつのまにやら誕生していましたが、アジア・オセアニアの国々15カ国で構成され、人口約23億人、世界の国内総生産(GDP)の約3割を占める巨大経済圏となっております。
欧州連合(EU)やアメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)より大きな自由貿易圏となります。
というわけで今回はRCEPを簡単に浅掘りしてみたいと思います。
RCEPとは
Regional Comprehensive Economic Partnershipの略で、直訳すると地域包括的経済連携であります。
東アジア、アセアン、オセアニアの国々15カ国で構成された広範囲な自由貿易協定になります。
参加国
日本、中国、韓国
インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、ミヤンマー、ラオス、カンボジア
オーストラリア、ニュージーランド
インドとも交渉していましたが、最終的にインドは合意を見送りました。
内容はTPPとも似ています。
関税の撤廃や、貿易や投資に関するルールなど20に及ぶ分野について合意しました。
関税の撤廃率は91%となり、TPPの99%に比べるとやや低いですが、あらゆる品目で撤廃もしくは引き下げが行われることになります。
日本への影響は
メリット、デメリットはTPPと同様であります。
関税の撤廃は輸出産業にとってチャンスになり、特に日本の強みである工業製品にとっては大きなビジネスチャンスになります。
一方、農業製品、又は安価な工業製品が大量に流入することにより、国内農業や産業が衰退する可能性もあります。
インドはその辺を懸念して国内産業保護の為、合意を見送ったようですね。
しかし、TPP締結時は反対派の意見も多く見られましたが、RCEPの時は反対意見が全く聞かれなかったですね。
RCEPもTPPもほとんど変わらないような気がしますが、何故なんでしょう。。。
TPPとの違いは
あまりTPPとの違いが分からないですが、コンセプトが違うようです。
TPPは日米主導で中国の経済支配に各国で対抗する経済同盟であるのに対して、RCEPは中国やアセアンが中心のアジアの貿易協定となっております。
中国が含まれるか、含まれないかが大きな違いであります。
RCEPはそういった意味では中国の影響力の大きい経済圏となりそうです。
また、参加国の人口もRCEP約23億人に対して、TPPは5億足らずであります。
世界のGDPに占める割合もRCEP約30%に対して、TPPは約13%になります。
日本としては、中国への牽制や対抗の意味でTPPには米国を、RCEPにはインドを含めたいところであります。
おわりに
RCEPが日本にとって吉と出るか凶と出るか、私には分かりませんが、大方の見方ではメリットの方が大きいという意見が多いようです。
反RCEPの政治家やコメンテーターがいないところを見ると、どうもTPPの時との違いは中国がRCEPに含まれているため、中国に忖度しているのではと勘ぐってしまいますね。
TPPとRCEPの違いは構成される国の違いだけといってしまってもいいレベルですので、いやはやおかしな話であります。
いずれにせよ日本経済にプラスになるのであれば良いのですが。
ではこの辺で、アディオス!