¡Hola!(オラ!) 凡庸なる投資家ラテン系BOTAです。
アメリカでウイグル自治区の強制労働による綿花を使用しているとしてユニクロ製品の輸入差し止めのニュースがありました。
中国共産党の傘下組織が原材料の生産に関わったとされ、ウイグル人に対する深刻な人権侵害のもと強制労働が行われているといわれています。
ウイグル問題は昔から取り沙汰されていますが、バイデン政権になってから、欧米を中心に問題提起されるようになりました。
この人権問題で北京五輪のボイコットまで議論されています。
そもそもあまり日本人に馴染みのないウイグル問題とは何でしょうか。
ウイグルの何が問題?
ウイグル人って?
という疑問をお持ちの方へざっくり解説してみました。
ウイグル人とは
もともと中央ユーラシアで活動していたテュルク系(トルコ系)遊牧民族で、いろいろな国に服属したり離れたりを繰り返していました。
近代に入り清帝国に占領され、のちに成立した中華人民共和国にも侵略併合され新疆ウイグル自治区として今に至ります。
元々が漢民族の領域ではなく、人種的にも異なりモンゴロイドとコーカソイドの混血で彫りの深い顔立ちの人が多いようです。
宗教もイスラム教で、漢民族の文化圏とは異なる様相です。
東アジアというよりは文化的に中央アジアに近いですね。
言語も中国語ではなくウイグル語を用います。
中国のウイグル政策
共産党政権により数々の弾圧を受けているとされています。
中国語使用の義務化や、漢民族大量移住による実質的なウイグルの漢族化を行い、今やウイグル自治区内において漢族人口が半数以上を占めているといわれています。
また、現在進行中でウイグル人の大量虐殺、強制収容、強制労働や強制不妊を行っているとされています。
特にウイグル人の出生率が急激に低下しているため、共産党政権による強制不妊、中絶が疑われています。
ウイグル人たちもデモや暴動、反中武力闘争などで抵抗していますが、中国当局は「テロ」や「分離主義者」と認定し徹底的な弾圧を加えています。
人権侵害と日本企業への影響
強制労働による人権侵害によって栽培されたとされる綿花の使用が国際問題になっています。
中国と密接にかかわっている日本企業にとっては欧米の掲げる人権も大事だし、巨大な市場としての中国も大事ということで板挟みの状態です。
企業のトップもはっきりしたコメントは出せずにいます。
欧米寄りの発言をすると、中国で不買運動がおこります。
中国の寄りの発言をすると、欧米から総スカンを喰らいかねません。
いいとこどりは出来ませんので、中国に進出している企業はどちらかの市場を選択しなければならない時に来ています。
これからの企業は強権国家や発展途上国へ進出する場合は、サプライチェーンにおいてこうした「人権侵害リスク」が常について回る時代になりそうです。
まとめ
近年中国は国内においてウイグルだけでなくチベットや内モンゴルの民族浄化、国外では台湾への武力威嚇、日本の尖閣諸島への領海侵犯、南シナ海島嶼部への侵略、インドとの対立など様々な問題を引き起こしています。
巨大な経済力を背景に今ややりたい放題です。
今まで商売させてもらう代わりに、中国の横暴に見て見ぬふりをしてきましたが、いよいよそのツケを払う時が来たようです。
米中の経済主導権争いも本格化し、中国の顔色を伺う時代から脱中国の流れが加速しそうですね。
日本企業としては難しい選択を迫られそうですが、個人的には中国に毅然とした態度のとれる企業を応援したいかなと思います。
もしそのせいで株価が下落したら、買い支えるまでよ。
ではこの辺で、アディオス!